エコアクション21とは

1.エコアクション21の特徴

(1)取り組みやすい環境経営システムです。
エコアクション21では、中小事業者でも取り組みやすい環境経営の仕組み(環境経営システム)のあり方を定めています。環境経営システムに取り組むと、「全員参加の取り組みが進む」、「取り組む目標が明確になって達成の意欲がわく」、「目標が達成できなかった場合も、原因を明らかにできる」、「年々継続的に改善できる」など、工場や事業所の様々な問題の改善に役立ちます。

(2)具体的な環境への取り組みを求めています。
エコアクション21では、環境経営にあたり、必ず把握すべき環境負荷として、二酸化炭素排出量、廃棄物排出量、総排水量、化学物質使用量を挙げています。また、それらを削減するための取り組み例を、分かりやすく記載しているため、環境パフォーマンスが向上します。

(3)環境報告(環境コミニュケ−ション)に取り組みます。
エコアクション21では、環境への取り組みの結果を「環境活動レポート」としてまとめ、公表します。事業者が環境への取り組み状況等を公表する環境報告は、自らの環境への取り組みを推進し、さらには社会からの信頼を得て、企業がより発展していくための重要な方法の一つです。


2.エコアクション21ガイドラインの構成
エコアクション21ガイドラインは、広範な企業、学校、公共機関等の全ての事業者が環境への取り組みを効果的、効率的に行うことを目的に、環境への目標を持ち、行動し、結果を取りまとめ、評価する環境経営システムを構築、運用、維持するとともに、社会との環境コミニュケ−ションを行うための方法として作成されたものです。
 
エコアクション21ガイドライン2009年版は次の4つのパートにより構成しております。

第3章 環境経営システム
エコアクション21では事業への取り組みを促進するとともに、その取り組みを効果的・効率的に実施するため、中小事業者でも取り組みやすい環境経営システムのありかたを規定しております。環境経営システムは、全体で13の要求事項で構成しております。

第4章 環境活動レポートガイドライン
エコアクション21では、環境経営システムの要求事項に基づいて取り組んだ結果等について、環境活動レポートに取りまとめて公表することを規定しています。環境への取組の成果を取りまとめて公表することは、環境コミニュケ−ションの第1歩になります。

第5章 環境への負荷の自己チェックの手引き
この手引きは、事業活動に伴う環境負荷の容易な把握方法を提示しています。環境経営システムを構築し、環境への取組を適切に実施するためには、まずどのような環境負荷が発生し、それがどの程度の量なのか等、自己の環境負荷の状況を正しく把握することが必要不可欠です。

第6章 環境への取組の自己チェックの手引き
この手引きは、環境のために事業者に期待される具体的な取組のチェックリストとなっています。環境への取組状況を認識し、今後実施していくべき具体的な取組を明らかにすることができます。特にエコアクション21にはじめて取り組む場合は、現状調査(初期調査)として環境への負荷ならびに環境への取組状況を把握することから始めます。  

この4つのパートにそって取り組むことにより、幅広い事業者が効率的にシステムを構築することができ、環境に関する取り組みの現状把握から、目的・目標の設定、管理、改善に至るまでの総合的な運用を図ることができます。